ピアノとリトミックは理想の教育です。人は鼓動という生きるリズムを持ち、生活にリズムがあるからこそ音楽が生まれ人生が彩られていくのだと思います。年5回開催のピアノグレード検定会には毎年数多くの生徒が参加しています。グレードが上がると共に一層演奏に磨きがかかり、奨励賞を受賞する生徒も増えました。また生徒自身からコンクールや学校の伴奏オーディションに意欲的に取り組む生徒も年々増加しています。心が動き、心弾むような音楽と出会い、心に響く演奏、また表現になるようこれからも皆様と共に歩んでまいります。
ピアノを始めたのは6歳のころ。きっかけは、テレビに映し出された女性ピアニストの姿でした。
それは、普段見たことのない煌びやかなドレスで耳を疑うほどの美しいピアノの音!とても衝撃的な出会いでした。「ピアノを弾きたい!」という私のわがままを有り難いことに当時両親は反対もせず応援をしてくれました。もちろん自宅にピアノはなく、足踏みオルガン(昔、学校の教室にもあった)を親戚からすぐ譲り受け、数ヶ月間練習させてもらったことを覚えています。そして、小学校入学前ついに、自宅にアップライトピアノが届いたのです。キラキラした本物のピアノの音色に触れたこの時の感動は一生忘れられません!
当時、とても起用とは言えない私・・・。ピアノの先生はかなり手を焼いたようでした。基礎中の基礎である指先の使い方、指一本一本への神経の伝え方を、きっと人より倍に時間をかけてじっくりご指導いただいたことと思います。子どもながらに「地味なことの繰り返しなんだな~」と冷めた目で自分を傍観していた記憶があります💦
そんな私でしたが、小学3年生の時、合唱の伴奏者として学校で演奏の場を経験させて頂くチャンスが舞い込みました。それから不思議なことに、なぜか他のクラスや他学年の合奏曲のアドバイスもさせていただくことになり、授業中に借り出されるという今ではあり得ない面白い思い出もあります。
中学校では吹奏楽部で金管(ユーフォニウム)を担当。残念ながらこちらは惨敗・・・。センスがなくマウスピースのタンギングから苦戦し、音が出るまで恥ずかしながら3ヶ月もかかりました。ですが、ピアノで得た忍耐力が功を奏したのか、その後合奏が楽しくなり、高校では副科目として金管アンサンブルでステキな演奏経験が出来ました。高校、大学はピアノ専攻として多くの演奏の場をいただき、卒業後は先輩や同級生と共にコンサートを開くまでになりました。
人がどんな道へ歩むかは自分次第。レールを引かず見守りそばで応援してくれた両親に心から感謝しています。これ!と思った夢へ向かい挑戦してみることの大切さ。そこで得た経験の全てが自分の力になり、人生を豊かにしてくれることを、これからも生徒皆さんに伝えていきたいです。